ロンサール 「愛しい人よ、さあ、バラを見に行こう」Ronsard « Mignonne, allons voir si la rose » 今をつかめ Carpe Diem

それぞれの詩行は8音節。
韻は、ose-ose, eil-pré-pré-eilというaabccb。aaと並ぶ平韻に、bがcを包み込む抱擁韻が続く。

第1詩節

Mignonne, allons voir si la rose
Qui ce matin avait déclose
Sa robe de pourpre au soleil,
A point perdu cette vesprée
Les plis de sa robe pourprée
Et son teint au vôtre pareil. 

愛する人よ。見に行こう。バラが、
朝は太陽に照らされて、緋色のドレスを開いていた。
でも、夕方、失わなかっただろうか、
緋色のドレスの襞も、
あなたの肌の色に似た花の色合いも。

第一詩行の最初に置かれているMignonneは、愛する人に対する呼びかけ。詩人は彼女に、パラの咲いている庭に散歩に行こうと誘いかける。
この第一詩行の音節は8音。Mignonne (2音節)、allons voir si la rose(6音節)に分かれる。
音に関して言うと、[ l ]と[ r ]が4つ含まれ、その誘いを心地いいものにしている。
そこに、[ o ]の音が3つ挟まり、リズミカルな感じを詩句に与える。
こうした音とリズムの効果で、Mignonneとla roseの対応が生み出され、女性とバラが非常に近い存在になっている。

第二詩行、avait déclose(déは否定、closeは閉じる。従って、開くの意味)と大過去で書かれ、朝にはすでに開いていることが示される。

そして、第三詩行で、décloseの目的語が示される。それは「彼女のドレス」sa robe。
ここで、バラの花を女性のドレスと言うことで、バラ=女性の同一化がさらに強化される。それが日の光に照らされ、美しく輝いく。
ここまでは、la rose qui (…)の(…)の部分で、バラの朝の様子を描いている。

第四詩節目になると、朝から夕方へと時間が移行する。
その際に、「失った」(a perdu)と複合過去形が使われ、バラがすでに何かを失ってしまったことが示されている。(ちなみに、pointは否定。ne… pointのneが省略されている。)
ただし、目的語である襞と色合いが来る前に、今夜という時間が示され、少しじらしている感じがある。
また、point – perdu – vespréeと[ p ]の音が3度反復し(allitération)、時を忙しく刻んでいる感じが出ている。
その上、[ p ]は次の行のplis – pourpréeでも反復される。

時間は否応なしに前に進んでいく。そして、美しさも時と共に失われる。そして、最後の行で、似ているpareilという言葉が置かれ、Mignonneとla roseの類似、さらに言えば、愛する人とバラの花の一体化が強調される。愛する人を美しいバラに例え、そして、朝美しいバラも夕方には花を散らしてしまう。詩人は愛する人に、その様子を見に行こうと誘うのである。

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