ヴェルレーヌ「詩法」 Verlaine « Art poétique » 何よりも先に音楽を La musique avant toute chose

インターネット上では、様々な情報が飛び交う。興味深いものもあるが、一般的には用心しないといけないことが多い。

ある訳では、詩句を音楽的にする最も重要な点である「奇数(impair)」が、「形なきもの」と訳されていたりする。これでは、ヴェルレーヌの詩法がまったく伝わらない。

幸い、掘口大學の訳では、「奇数脚」となっている。そして、日本語の音楽性がなによりもすばらしい。
とりわけ、「かくてそは」の繰り返し。フランス詩法で言えば、アナフォール(首句反復)。

音調を先ず第一に、
それゆえに「奇数脚」を好め
おぼろげに空気に溶けて
何ものもとどこおるなき。

(中略)

かくてそは面紗(ヴェール)の陰の明眸(めいぼう)なり、
かくてそは正午(まひる)わななく光なり、
かくてそはぬくもり消えぬ秋空に
ちらばる青き星かげなり!

詩を締めくくる最後の二つの詩節の訳語も美しい。

音調を、なおも、いつも?
君が詩句に翼あらしめ
魂の奥所(おくが)より出で、別の空、別の愛へと
天翔(あまが)ける歌らしめよ。

さわやかなる朝風の香をゆする
薄荷(はっか)とも百里香(ひゃくりこう)とも身にしみてかなしきものと、
御身(おんみ)が歌をなしたまえ、
その他はすべて記録のみ。

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