ネルヴァル 「ファンテジー」 Nerval « Fantaisie » 音楽と絵画とデジャ・ヴュと

映像は、次に、城の窓へとズームアップされる。

Puis une dame, à sa haute fenêtre,
Blonde aux yeux noirs, en ses habits anciens…
Que, dans une autre existence peut-être,
J’ai déjà vue ! — et dont je me souviens !

次に、高窓のところに、一人の女性が見えてくる。
金髪で、黒い目。古い時代の服を身を身にまとう。
たぶん、別の時代に生きていた時、
すでに彼女を見たことがある!ーそして今、思い出す!

サン・ジェルマン・アン・レーのお城を見ると、窓が高いことがよくわかる。

こうした高窓の一つに、女性の姿が見えてくる。

金髪で、目が黒いところまで見えてくるのは、思い出の中のイメージだから。現実では、そんな細部までは見えない。

まとっているのは、ルイ13世時代のローブ。

J’ai déjà vue
この言葉は、「ファンテジー」がデジャ・ヴュの詩であることを、はっきりと示している。
詩人は、前生で彼女に会ったことがある。そして、今思い出している。
過去と今が結ばれ、輪廻転生を実感する。それは生が回帰し、永続することの証となる。

「ファンテジー」は音楽的にも素晴らしく、描き出される映像は美しい。
ネルヴァルの詩の中でも最も魅力的で、単純さの中に深みのある、素晴らしい作品だといえる。

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