加古隆 ピアノで描く心象風景 

加古隆は、東京芸術大学、パリ国立高等音楽で学んだ経歴を持つ作曲家であり、ピアニスト。
古典的なクラシック音楽、現代音楽、モダン・ジャズ、フリー・ジャズなど幅広いジャンルを手がけた後、シンプルなメロディーに基づく美の世界を開拓している。

彼の曲は、視覚を通して映像の世界につながり、そこから反転して、映像が聴覚を豊かにするという、共感覚的な美しさがある。

シンプルなメロディーを展開する楽曲のきっかけとなったのは、イングランドの民謡「グリーンスリーブス」をモチーフにした「ポエジー」。

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ボードレール「コレスポンダンス」からインスピレーションを受けたコンポジション 森田 拓夢作曲 Correspondances for Soprano and 8 musicians

シャルル・ボードレールの「コレスポンダンス」からインスピレーションを受け、京都市立芸術大学、音楽学部、作曲専攻4年生、森田 拓夢氏が「Correspondances for Soprano & 8 musicians」を作曲され、2021年2月3日に京都市北文化会館にて開催された新作発表演奏会『Birth of Music』 で演奏が行われました。

その演奏をyoutubeで見ることができます。
なお、この動画は2021年3月31日までの公開だそうです。

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イッツ・オンリー・ア・ペーパームーン It’s only a paper moon

” It’s only a paper moon”は、1973年にアカデミー賞を受賞した映画「ペーパー・ムーン」の中で使われ、忘れられない曲になった。
もともとは、1933年に上演されたブロードウェイの芝居のためにハロルド·アーレンが作曲し、エドガー・”イップ”・ハーバーグとビリー・ロウズが歌詞をつけた曲。

人気のある曲だけに多くのジャズ演奏家が取り上げているが、最初に聞きたいのは、ナット・キング・コールがトリオで演奏したもの。
ナット・キング・コールの歌声はメロディアスで、明るく、聞く者を楽しい気分にさせてくれる。

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ベートーヴェン 生誕250年

2020年は、ベートーヴェンの生誕250年の年。
2020年12月20日、TF1 20hでは、ベートーヴェンを振り返るニュースを流していた。

 Ludwig van Beethoven aura passé toute sa vie à Vienne. Il est en effet le compositeur le plus joué à travers le monde. Il était Allemand, mais c’est dans la capitale autrichienne qu’il a passée toute sa vie. À ses funérailles en 1827, 30 000 Viennois ont fait le déplacement, une popularité aujourd’hui intacte. Beethoven est le compositeur le plus mystérieux de son temps.

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ナット・キング・コール Nat King Cole いつ、どこで、誰が聞いても、心安まるジャズ・ヴォーカル

ナット・キング・コールの優しい歌声はとても優しい。
無理に刺激するような歌い方をせず、一つ一つの曲を慈しむかのように、聞く人の心を包み込むように流れていく。
いつ、どこで、誰が聞いても、良い気持ちになるジャズ・ヴォーカル。

例えば、チャップリンの「モダン・タイムス」の中の曲 Smile.

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コルトレーンとハートマン John Coltrane and Johnny Hartman ゆったりとした幸福感に満ちたジャズ

「ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマン」に収められた6曲全てで、コルトレーンのテナー・サックスの深い響きがハートマンの歌声を優しく包み込み、1963年の発売以来すでに60年近く経っているにもかかわらず、全く古びた感じがしない。いつ聴いても、美しさが心を穏やかな音の波で包み込む。

どの曲を聴く時も、コルトレーンが・・・とか、ハートマンが・・・とか言わず、ただただ穏やかな音楽の世界に浸りたい。すると、ゆったりとした幸福感が心の中に湧き上がってくる。

They Say It’s Wonderful

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アレクサンドル・タローのピアノ ショパンとバルバラ  Chapin et Barbara sur le piano d’Alexandre Tharaud 

アレクサンドル・タロー(Alexandre Tharaud)のピアノはリリカルで優しい。
彼は、ミヒャエル・ハネケ監督の「愛、アムール(Amour)」の中で若いピアニストを演じていたが、彼のピアノの音色は映画の中のイメージを決して裏切らない。

2013年にショパンの曲を集めた「ショパン、日記(Chopin, Journal intime)」。題名も彼らしい。

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