文学とバッハ

「大きな書店(La grande librairie)」というフランスのテレビ番組で、文学と音楽について、俳優のファブリス・ルキーニ(Fabrice Luchini,)が語る回があった。
その中で、ピアニストのクレール=マリ・ル・ゲ(Claire-Marie Le Guay)とヴァイオリン奏者ルノー・カピュソン(Renaud Capuçon)が、バッハの「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第3番ホ長調 BWV 1016, III. Adajo ma non tanto」を演奏している映像がある。

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ヴェルレーヌと音楽 フィリップ・ジャルスキー Verlaine et la musique Philippe Jaloussky

ポール・ヴェルレーヌは、詩における音楽の重要性を強く意識し、「詩法」« Art poétique »の中で、「何よりも先に音楽を」(De la musique avant toute chose)と主張した。
https://bohemegalante.com/2019/06/16/verlaine-art-poetique/
実際、ヴェルレーヌの詩句は、多くの作曲家によって曲を付けられている。

文学を扱うフランスのテレビ番組’ La Grande Librairie’で、カウンターテナーのフィリップ・ジャルスキーが、ジェローム・デュクロのピアノをバックに、「グリーン」(アンドレ・カプレ作曲)を歌い、その後で少しだけではあるが、ヴェルレーヌの詩と音楽について語っている。

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パリの4月 April in Paris

「パリの4月」は、1932年に作られた古い曲。作曲家のヴァーノン・デュークは「ニューヨークの秋」という美しい曲も書いている。

一番お薦めの演奏は、サラ・ヴォーンが歌うもの。ジミー・ジョーンズのピアノとロイ・ヘインズのドラムスのパートが優しい。そして、なんといっても、クリフォード・ブラウンのトランペット。サラとの絡みが素晴らしい。

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You are too beautiful 美しすぎて

You are too beautifulは、リチャード・ロジャース(作曲)とロレンツ・ハート(歌詞)の名曲。

決定的な名演奏は、コルトレーンとジョニー・ハートマンのもの。ハートマンの歌声はどこまでも甘い。それに寄り添うコルトレーンのテナー・サックス。メロディーラインをたどるだけだけれど、心にすっと入ってくる。マッコー・タイナーのピアノも心地いい。

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枯葉 feuilles mortes autumn leaves

「枯葉」は、どんなジャズマンも取り上げるスタンダード・ナンバーの一つ。
原曲は、フランスの有名な詩人ジャック・プレベールの作詞で、曲はジョゼフ・コスマ。1946年の映画「夜の門」の挿入歌として、イヴ・モンタンによって歌われた。
フランス語の「枯葉」Feuilles mortesは、かつて愛し合っていた恋人が、人生の中で静かに別れ、消え去っていくという、とてもロマンチックな歌詞を持つ。
その歌がアメリカに渡り、autumn leaves(秋の葉)になった。秋の木の葉が散り始める時、夏の日の口づけが終わったことを告げられ、寒い冬が予告されるという内容。

エディット・ピアフが英語とフランス語で歌っているヴァージョンがあるので、両方の歌詞を知るにはもってこい。

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バッハとジャズ ジョン・ルイスの「プレリュードとフーガ」

バッハの曲はジャズと相性がいい。
だから、室内楽を思わせる端正な演奏が特色のモダン・ジャズ・カルテット(MJQ)を率いていたピアニスト・ジョン・ルイスが、「平均律クラヴィーア曲集」を取り上げたのは、自然なことかもしれない。

Vol. 1
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