芸術作品の解説は必要か

Piet Mondrian, Composition avec rouge, bleu et jaune

絵画でも音楽でも、見たり聞いたりするだけでいい。頭で理解しようとすると、美が失われてしまう。

知的な解釈は、感覚的に感じ取る美を妨げ、素直に楽しむのを妨げる。

映画にしても、詩や小説でさえ、そのように言われることがある。

2019年度のバカロレア(L)での哲学の試験問題の一つは、「芸術作品を解説して何の役に立つのか」というものだった。

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天空の城ラピュタ 生命の根源への旅

「天空のラピュタ」で宮崎監督が目指したのは、パズー少年を中心にし、愉快で、血わき、肉おどる、古典的な冒険活劇だという。この映画の企画書には、次のような言葉が書き留められている。

パズーが目指すものは、若い観客たちが、まず心をほぐして楽しみ、喜ぶ映画である。(中略)笑いと涙、真情あふれる素直な心、現在もっともクサイとされるもの、しかし実は観客たちが、自分自身気づいていなくても、もっとも望んでいる心のふれあい、相手への献身、友情、自分の信じるものへひたむきに進んでいく少年の理想を、てらわずにしかも今日の観客に通じる言葉で語ることである。

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