
アレゴリーの鍵
アレゴリーは、ある抽象的な概念を具体的な形象によって寓意的に表現する方法。
例えば、狡猾さを狐で、公正を天秤で表す。
そこで使われる概念と形象の関係は予め決まっているものであり、芸術家たちはその約束事に基づいて創作活動を行った。
例えば、宗教画に関して言えば、白色が清純を、聖母マリアのマントの青色が「天の女王」を表す。そうしたことは、画家が発明するのではなく、予め決まっている規則だった。
そして、鑑賞者もその知識に基づいて作品を読み説いた。
しかし、時代の移り変わりと共に、アレゴリーを理解する鍵が失われた。そのために、作品の持つ意味を理解することが困難になり、専門家によって様々な研究が積み重ねられ、多様な解釈が提出された作品も数多くある。
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