ヴェルレーヌ 「月の光」 Verlaine « Clair de lune » ロココ的世界から印象へ

ヴェルレーヌの詩は音楽性が豊かだが、それと同時に絵画的表現にも富んでいる。

Antoine Watteau, Le Pèlerinage à l’île de Cythère

詩集『雅な宴』(Fêtes galantes, 1869)は、ロココ絵画の創始者であるアントワーヌ・ヴァトーが描いた優美な世界を再現し、その中で恋の始まりから終わりまでを描いている。

その詩集の冒頭を飾るのが「月の光 Clair de lune」。
優雅でありながらもの悲しく、美しい衣裳の下に決して明かせぬ本心を隠す、宮廷生活の雰囲気を見事に伝えている。

しかし、絵画的世界はいつの間にか音楽の世界へとつながり、ヴェルレーヌの世界に引き込まれてしまう。

続きを読む