名詞の単数と複数

夏目漱石『草枕』の訳者と話をしている時、彼女が面白いことを言っていた。
これまでの仏訳では、Oreiller d’herbesと、草を意味するherbeは複数形だった。でも、herbeは単数形でないとおかしい。
実際、出版された彼女の訳では、herbeは単数形になっている。

普通に考えると、名詞の単数と複数はとても単純で、一つなら単数、それ以外は複数。それで何の疑問もないと思い込んでいる。
しかし、英語やフランス語の文を書く時に、単数にするのか複数にするのか迷うことがある。
そこに冠詞の問題がからみ、正解がわからないことが多くある。
名詞の数は、本当に数だけの問題なのだろうか?

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動詞と名詞 概念と具体化

文を作る要素の中心は、動詞と名詞。
多くの場合、動詞は活用され、名詞には冠詞などの限定詞が加えられて、文の中で機能を果たす。
では、活用や冠詞などはどのような役割を果たしているのだろうか。

Danserという動詞の原形(活用しない形)は、踊るという意味の概念を示している。
livreという名詞は、本という概念を示している。
概念は一般的な意味であり、現実の事象を表現しているのではない。

実際の事柄に言及する場合には、動詞を活用し、名詞に冠詞などを付けて概念を具体化する必要が出てくる。

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