ネルヴァル 夢は第二の生である Nerval Le Rêve est une seconde vie

ジェラール・ド・ネルヴァルの『オーレリア』は、「夢は第二の生である(Le Rêve est une seconde vie)」という有名な言葉で始まる。
そして、次のように続く。

Je n’ai pu percer sans frémir ces portes d’ivoire ou de corne qui nous séparent du monde invisible.

私は、震えることなしに、私たちと目に見えない世界を隔てる象牙あるいは角でできた門を通ることが出来なかった。

ここで示されるのは、現実世界と目に見えない世界=夢の世界の間には扉があり、2つの世界は隔てられているという認識。
私たちの現実感覚に則しても、夢は目が覚めれば消え去る幻であり、現実とは異質のものだ。

しかし、ネルヴァルは、最初に「夢は(第二の)生」であると言った。たとえ扉を通る時に身震いするとしても、そしてその世界が物理的な視覚によっては捉えられないとしても、夢が「生(vie)」であることにかわりはないと考えたのだ。
別の言い方をすれば、夢も私たちが生きる現実の一部であり、その分割は事後的になされる。

こうしたネルヴァルの夢に対する提示は、思いのほか大きな射程を持ち、私たちの常識を問い直すきっかけを与えてくれる。

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ランボー 「酔いどれ船」 Rimbaud « Le Bateau ivre » 読み方の提案 1/2

「酔いどれ船」の第1−14詩節、56行の詩句を読み、瑞々しさや素晴らしさを感じるだけではなく、難しさを感じているかもしれない。分からない、という感覚。
そこで、旅の中間地点で一度船を止め、この詩の読み方について、いくつかの提案をしておきたい。

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