「夏草や兵(つわもの)どもが夢の跡」や「五月雨の降り残してや光堂」の句で知られる平泉・中尊寺。
CHMのカメラ・アイ

三代の栄耀一睡の中にして、 大門の跡は一里こなたにあり





「国破れて山河あり、城春にして草青みたり」(杜甫)と、笠打敷て、時のうつるまで泪(なみだ)を落しはべりぬ。
夏草や兵(つなもの)どもが夢の跡






経堂(きょうどう)は三将の像を残し

光堂(ひかりどう)は三代の棺(ひつぎ)を納め、三尊(さんぞん)の仏を安置す。七宝(しっぽう)散り失せて、珠(たま)の扉風に破れ、金(こがね)の柱霜雪(そうせつ)に朽ちて、既に頽廃(たいはい)空虚(くうきょ)の叢(くさむら)となるべきを、四面新たに囲みて、甍(いらか)を覆ひて風雨をしのぎ、しばらく千歳の記念(せんざいのかたみ)とはなれり。
五月雨の降り残してや光堂









