
あるインタビューの中で、SF作家であり政治家でもある安野貴博が、興味深い指摘をしていた。
私はSF作家だからわかりますが、作家の思考回路と陰謀論を生成する思考回路はとてもよく似ている。脳みそに「妙に残っちゃう」ストーリーや、仮にそうだとしたら面白いと思うアイデアを生み出すところが(笑)。
https://books.bunshun.jp/articles/-/9738
確かに、単なる事実よりも陰謀論の方が「ロマン」があるように感じられるし、人間にとってフィクションと現実が切っても切れない関係にあることは確かである。
しかし、夢のあるサイエンス・フィクションとは異なり、悪をでっち上げ、それを攻撃することで成立する陰謀論は、決して社会を善い方向へは導かない。
いまや偽りの情報に対して、どれほど「正しい情報」を提示しても意味をなさない時代が到来している。「ポスト真実」という言葉さえ、すでに過去のものになりつつある。
こうした現状を踏まえ、ここでは「なぜ正しい情報は広がらないのか」という問いから出発し、「陰謀論のシステム」と「そこにハマる人々の心理」について、できる限り簡潔に考察していきたい。
続きを読む





