松江城 城山稲荷神社 小泉八雲旧居

1611年に完成した松江城の天守は、城郭建築の最盛期を代表する存在であり、現在もその美しさを保ち続けている。

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城内には、1638年に松江藩主・松平直政が藩内の平穏を祈って創建した城山稲荷(じょうざんいなり)神社がある。

城のすぐ近くに居を構えた小泉八雲は、よく城内を散歩し、とりわけ神社の境内を囲む数多くの狐の像を大変好んで、毎日のように通ったらしい。

小泉八雲がとりわけ好んだと言われる二匹の狐の像のレプリカ。

場内から見える武家屋敷の方向に、かつて小泉八雲が暮らしていた家がある。

小泉八雲が1891年6月から11月までの5ヶ月の間、セツ夫人と暮らした旧居を訪れることができる。それは、濠沿いにある根岸という士族の家だった。

屋敷に入ると、すぐに庭がある。それは、庭のある武家屋敷に住みたいという八雲の望みにかなうものだった。

書斎には、机と椅子のレプリカが置かれているが、その高さには思わず驚かされる。
八雲の身長は五尺一寸余り(約156cm)。夏目漱石や石川啄木の五尺二寸(158cm)、芥川龍之介の五尺四寸五分(165cm)と比べても小柄だ。そんな彼が、これほど高い机を使っていたとは!

今なお八雲の気配が漂うこの旧居を後にするのは、どこか心寂しい。

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