
現代アートでは、何が描かれているのかわからないし、絵画の理解を裏付ける物語は存在しない。
そうした点が、現代芸術を伝統的な芸術と区別する根本的な違いである。
では、現代アートにアプローチするためには、どうすればいいのだろうか。
作品を前にする時、理解しようとする必要はなく、ただそこに描かれているものをそのまま見るだけでいい。
頭でそうしたことがわかっていても、理解できず、何が描かれているのかわからないものを前にして、美を感じることは難しい。
その理由は、目が慣れていないから。
これから、目を慣らすために、20世紀初頭に誕生した二つの絵画の流れに属する絵を見ていこう。
一つは、フォービスム。もう一つはキュビスム。