現代アート 最初の一歩 Premier pas vers l’art du 20e siècle 4/5 シュルレアリスム

ルネサンスの時代から続いてきた再現芸術、つまり現実のモデルを再現することを基礎とする芸術の時代が、19世紀の後半に終わりを迎えた。

絵画に関しては、画布の上に表現された形象と色彩そのものが現実から自立し、それ自体としての価値を持つ芸術観が成立する。
そうした流れの中で、20世紀初頭のフォーヴィスムは色彩を中心にし、キュビズムは立体的な形体を中心に、作品の中に一つの世界を表現した。

1920年代に誕生するシュルレアリスム(超現実主義)では、現実への再接近が行われる。
超現実主義が現実への回帰だと考えるのは一見矛盾するように思われるが、しかし、現実を超えるということは、現実を前提としていることになる。
夢の世界と同じように、現実に不可思議な変形がなされ、理性では把握できない世界が生み出されたのだった。

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