本当に久しぶりに、「ニュー・シネマ・パラダイス」を見た。日本での公開は1989年だから、ざっと30年ぶりくらい。懐かしいと同時に、やはりいい映画だと思う。音楽はいつ聴いても、心を震わせてくれる。

映画の冒頭、主人公のサルヴァトーレは母からの電話の知らせを受け、子ども時代に大好きだったアルフレードとの思い出が一気に蘇る。

「トト」と呼ばれていた子どもの頃、映画館の映写室に入り浸っていた。
青年になってからは、アルフレードの後を継ぎ、映写技師として働き続ける。映画全編が、ほぼこうした思い出で構成されている。
サルヴァトーレは大人になり、映画監督として成功を収める。その意味では満たされた生活を送っているのかもしれない。しかし、欠けているものがあることに無意識的に気づいているのだろう。それはアルフレードの葬儀の後、母から言われる言葉によって象徴される。「いつも違う女性が電話に出ていて、本当の愛が感じられない。」

サルヴァトーレが愛したのは、エレナ一人であり、本当に大切なのは、30年間も会わずにいたアルフレードだった。
そう考えると、現在は何か欠けたものがある時であり、充足の時間は過去だということになる。
そして、過去に強く惹かれ、思い出の中に欠けるもののない幸福を見出す。
ロマン主義的抒情が発生する構図だ。
ラ・マルティーヌの「湖」と同じ。
https://bohemegalante.com/2019/03/18/lamartine-le-lac/
作品の魅力は、こうした構図に則りながら、どのような肉付けがなされているかにかかっている。
この映画では、何といっても、「トト」を演じた少年(サルヴァトーレ・カシオ)が素晴らしい。そして、アルフレード役のフィリップ・ノワレ。

エンニオ・モリコーネの音楽も素晴らしい。
映画音楽は、映像の思い出を甦らせる力を持っていて、最初のフレーズを聴くだけで、映画全体の印象が一気に感じられる。プルースト的体験。
ラスト・シーンは、そうした共感覚を見事に表現している。

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