トミー・フラナガン サイド・メンバーとして参加している名盤

トミー・フラナガンジャズ・ピアノは、リリカルでありながら、グルービーでもあり、聞き手の心を包み込み、幸福な気持ちにしてくれる。

そんなフラナガンがリーダーとしてグループを引っ張るアルバムもいいが、サイド・メンバーとしてアルバムに参加しているときも、素晴らしい演奏を繰り広げる。
「名盤の陰にトミフあり」などと言われたこともある。

名盤中の名盤は、テナー・サックス奏者ソリー・ロリンズの「サクソフォン・コロッサス」。
とにかく明るく楽しい。
youtubeで、アルバム1枚丸ごと聞くことができるが、最初「セント・トーマス」から5曲目の「ブルー・セヴン」まで、何度聴いても飽きることがない。

次は一転して、しっとりとした抒情性を感じさせてくれるケニー・ドーハムの「静かなるケニー」。
ケニー・ドーハムのリリカルなトランペットの演奏に合わせて、トミー・フラナガンのピアノ、ポール・チェンバースのベース、 アート・テイラーのドラムスが、アルバムの題名とおりのquietな演奏を繰り広げる。
最初の曲「蓮の花」の出だし、ドラムスから始まり、ベースが入り、次にフラナガンのピアノ、最後にドーハムのトランペット。その部分を耳にするだけで、「静かなるケニー」の世界に引き込まれてしまう。

ジャズ・ギタリスト、ウエス・モンゴメリーの「インクレディブル・ジャズ・ギター」の中のトミー・フラナガンは、いつも以上にグルービー。アルバム全体を通して、ブルースっぽい感じを押し出し、強い推進力を感じる。

「サクソフォン・コロッサス」が真昼の音楽だとすると、こちらは夜の音楽。

ヴァイブ奏者ミルト・ジャクソンがリーダーとしてグループを引っ張る「バグズ・オパス」。
出だしのヴァイブの一音が響くと、一気にミルト・ジャクソンの世界が広がる。
ゆったりとしてブルージーな雰囲気。スイング感が揺り籠を揺らしているような心地よさを作り出し、聞く者の体を包み込む。

トロンボーン奏者カーティス・フラーの「ブルースエット」。
アルバムの最初に収められた「ファイヴ・スポット・アフター・ダーク」が有名だが、全ての曲に統一感があり、アルバム全体として聞く方がずっと楽しい。
ダンサーが踊り、オレンジとブルーの翼のようなものが舞うジャケットもしゃれている。

アート・ペッパーが1979年に出したアルバム「ストレイト・ライフ」にも、トミー・フラナガンは参加している。
ここでは、ペッパーのアルト・サックスを必至にフォローするフラナガンのピアノに耳を傾けてみよう。曲はスローテンポのバラード「セプテンバー・ソング」。

アート・ファーマーのアルバム「アート」は、ミディアムかスローテンポのスタンダード・ナンバーが中心の選曲。
アートのトランペットも、フラナガンのピアノも気張ったところがなく、リラックスしてて、気持ちのいい演奏を聞くことができる。

テナー・サックスのジョン・コルトレーンの名盤「ジャイアント・ステップ」に参加したトミー・フラナガンは、自分の演奏に満足できなかったと言われている。
実際、コルトレーンのハイテンポでの音数の多いサックス・プレイとフラナガンのピアノは相性が悪いような感じもする。
でも、とにかく、二人が本当に合わないのかどうか、自分の耳で確かめてみるのもジャズの楽しみの一つ。

ちなみに、全13曲のうちの4曲では、フラナガンがはずれ、他のピアニストが演奏に参加した。
6曲目「ネイマ」はウイントン・ケリー。ジャイアント・ステップス(別テイク)、ネイマ(別テイク)、ライク・ソニー はシダー・ウォルトン。

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