イラクの国際会議に出席したマクロン大統領のインタヴュー

2021年8月28日、イラクの首都バグダッドで、サウジアラビア、イラン、エジプト等の中東9か国とフランスの首脳が参加する国際会議が開催され、アフガニスタンにおけるIS(イスラミックステート)の活動への対策などが話し合われた。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210829/k10013229821000.html

翌8月29日に行われたマクロン大統領のインタヴュー。
内容もさることながら、相手に対して話しかける姿勢が、日本の政治家とはかなり違っていることに気づく。
その違いが、政治家の資質なのか、それとも自動詞的な日本語と他動詞的なフランス語の違いによるのか、興味深い。

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東京オリンピック 帰国したフランス・チーム トロカデロでの祝勝会

東京オリンピックに参加したフランス・チームの一部がフランスに帰国し、8月2日(月)にトロカデロ広場でメダルのお披露目会をした時の映像。
日本ではすっかり忘れてしまっている雰囲気で、コロナの心配はありながらも、みんなで喜びを分かち合うことの楽しさを思い出させてくれる。

JO de Tokyo : le retour de nos champions

Le public qui leur a tant manqué était là et la médaillée d’argent en planche à voile, Charline Picon, l’a fêté comme il se doit. Des retrouvailles organisées à Paris au Trocadéro, ce lundi après-midi, pour 33 médaillés français qui commencent enfin à réaliser ce qu’ils ont accompli.

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ミシェル・ウエルベックの現代フランス観

ミシェル・ウエルベックの小説は日本でもかなり翻訳されていて、それなりの数の読者もいる。他方、彼の政治的な発言が話題になることはあまりないようだ。

ウエルベックと類似した思想を持つ言論人の一部は、マスコミで盛んに、フランスの衰退、市民戦争、フランス人に代わりイスラム教徒(彼らもフランス人なのだが・・・)が国の多数を占めるなどといったことを話題にしている。ウエルベックは、もう少しニュアンスに富んだレトリックで、同じ問題をイギリスのインタヴューに応えたというニュース。

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盲人の視力を回復する

視力のない人間が視力を回復することは不可能だと考えられてきた。しかし、新しい治療法によって、物の形や色を識別できるようになるかもしれない。
パリのある病院で行われているその治療の様子が、TF1, 20h (2021年6月12日)で紹介されている。

大変に興味深いことに、1749年、プロイセンの医師が生まれつきの白内障の少女に手術をし、視力を回復させるという出来事があった。それをきっかけにして、『百科全書』を編集したドゥニ・ディドロが、『目の見える人々に役立つ盲人に関する書簡』と題する哲学の本を書いている。
https://bohemegalante.com/2020/09/25/diderot-lettres-sur-les-aveugles-materialisme/

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絵文字はヒエログリフ?

メールやlineのやり取りで、絵文字を使わないことはないというほど、世界中で絵文字が使われている。実際、emojiは世界共通語になっているといっていいだろう。
では絵文字は誰が作るのか? どこかで公認しているのか?
普段私たちがあまり考えることがないことを、TF1の20hのニュース(2021年5月29日)で話題にしてる。

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カルナヴァレ美術館の再開 2021年5月29日

5年前から改修中だったカルナヴァレ美術館が、2021年5月29日に再開する。

パリの歴史を紹介した美術館で、建物は、ジャック・デ・リニュリ(パリ市議会議長、)の邸宅として1548年に建造された。17世紀半ば、建築家フランソワ・マンサールによって改装。
書簡集で有名なセヴィニエ夫人が住んでいたことでも知られている。

今回の改装では、『失われた時を求めて』の作者マルセル・プルーストの部屋が再現されたという。パリに行ったら、ぜひ訪れたい美術館の一つであり続けている。

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