AI自身によるAIのハルシネーション訂正法と人間の思考力向上法

AIに質問すれば何でも即座に回答が得られ、とても便利なのだが、しかし、時に事実関係に関して間違いがあるし、不確かな情報もある。

それはあたまり前のことで、AIの回答、つまり大規模言語モデルの出力が決まる仕組みは、ネット上の大量のデータから、ある言葉の次に「どんな言葉が来る確率が最も高いか」を計算して文章を作るという非常に単純な仕組みで成り立っており、インターネット上のビッグデータによる「多数決」といえるものだ。

しかし、私が勝手に「AI三兄弟」と呼んでいるChatGPT、Gemini、Claudeから提示される回答を正解だと思い、そのまま信じてしまうことも多い。

そこで、AIの回答に含まれるハルシネーション(不確かな回答)をどのように回避できるのか、そしてそこから私たちはどのようにして思考力をアップできるのか、今回はChromeのAIと一緒に考えてみることにした。

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AIを活用して「考える力」を育てる  —— 対話する技術

ChatGPT、Gemini、Claudeといった生成AIを使っていると、それぞれの個性に面白みを感じる一方で、その論理展開の精密さには驚かされる。人間を凌駕するほどの論理性を備えたこれらのツールが、極めて有用であることは疑いようもない。

しかし、その一方で危急の課題もある。
AIはこちらの問いかけの先を行く回答をスムーズに提示するため、油断するといつの間にかAIが示す方向へと、こちらの思考が引き寄せられてしまいそうになるのだ。

では、私たちはどのようにして自らの思考の主体性を保ちながら、AIの論理力を利用すればいいのか。少々矛盾するようだが、その術(すべ)をGeminiに問いかけてみた。

AIの論理の展開力は、普通の人間のレベルを超えているように思います。一般の人々が、どのように利用すれば、自分の思考を保ちながら、AIの論理展開力を利用できるでしょうか。

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学ぶこと 考えること 井筒俊彦「語学開眼」

井筒俊彦の「語学開眼」という子供時代の思い出を語るエセーは、実際の教育現場では「学ぶ」ことから「考える」ことにつなげるのいかに難しいことかを、分かりやすい言葉で教えてくれる。

それは、井筒が中学校二年生の時のエピソード。

今でもよく憶(おも)い出す。中学2年生、私は劣等生だった。世の中に勉強ほど嫌いなものはない。学問だとか学者だとか、考えただけでもぞっとする。特に英語が嫌いだった。(井筒俊彦「語学開眼」『読むと書く』所収)

教室の中では英文法の授業の最中で、大学出たての若い先生が熱心に何やら喋(しゃべ)ていたけれど、その言葉は私の耳には入ってはいなかった。ふと、我にかえった。「イヅツ」「イヅツッ!」と先生の声が呼んでいた。「どこを見ている。さ、訳してごらん。」
見上げると黒板に、 There is an apple on the table.と書いてある。なぁんだ、これくらいなら僕にだって。
「テーブルの上にリンゴがあります。」
「うん、それじゃ、これは」と言って先生は、There are apples on the table.と書いた。
「テーブルの上にリンゴがあります。」

正解? 不正解?

an appleに続けてapplesと書いた先生の意図は、生徒に単数と複数の区別を教えることにある。
井筒少年の訳では、その区別ができていない。試験であればバツがつく。

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