コロナウィルスに関する社会学的な視点

日本ではなかなかコロナウィルスに関する冷静な分析を目にすることがない。メディアで流れる情報も、視野がかなり限定されたものに限られる。

4月22日のQuotidienに出ていた社会学者Gerald Bronnerは、ウィルスに関して氾濫する噂やニセの情報を、説得力のある言葉で説明していて、非常に興味深かった。

https://www.tf1.fr/tmc/quotidien-avec-yann-barthes/videos/invite-on-parle-psychose-fake-news-et-theories-du-complot-avec-le-sociologue-gerald-bronner-77773142.html

彼は、ニセ情報を大きく3つに分けている。
1)誤った医学的な情報。
2)陰謀説
3)イデオロギー(自分の持つ思想)に合わせて都合のいいように解釈

1)イランではアルコールがコロナウィルスに有効と言れ、禁じられている酒をいきなり飲み、死者が出たりした。等々。

2)コロナウィルスが、武漢で人工的に作られ、ばらまかれたという説。
ビル・ゲイツが陰謀をすでに知っていたと非難されている。
5Gのアンテナがコロナウィルスを撒き散らしている、あるいは、5Gの電波が人を殺し、それを隠すために、ウィルスを口実にしているという説。等々。

3)今回のインタヴューでは、直接話題にならず。
ただし、陰謀説とある一定の政治的な傾向は結びつきやすいことが話題になっている。

また、政治と専門家との関係とか、いろいろと興味深い話題が語られている。
政治家は専門家の意見を聞く必要はあるが、学校の閉鎖、都市封鎖などは、専門家ではなく、政治家が決定する問題。

同じ番組の別のコーナーでは、タバコがコロナウィルスが体の中に入るのを妨げるという説も紹介されている。
(24分45行くらいから。)
https://www.tf1.fr/tmc/quotidien-avec-yann-barthes/videos/quotidien-deuxieme-partie-du-22-avril-2020-71056397.html

根拠があるのかないのかわからない情報が拡散するのは、ソーシャル・メディアの発達によるものだろう。
怒りと、社会的正義をふりかざす倫理観に基づく攻撃性をベースに、個人的な思いを発信すると、それに賛同する人が一定程度でてくる。
そして、そうした声が、多くの人々の声を代弁していると思い込む傾向が、21世紀の社会の中で強まっている。

上のインタヴューは、今の社会のあり方を考えさせてくれるという意味でも、大変に興味深い。

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