2021年の4月からパレスチナとイスラエル間の戦闘が激しさを増し、5月には双方が爆撃する映像が日本でも流れている。
最後の方を見るとわかるが、世界の人々にアピールするために、ニセ情報を映像で流すことも可能になっている。
「見ること」さえ、事実の保証とはならない時代。
こうした中では、16世紀フランスの思想家モンテーニュが強く主張した「判断力」の育成がますます重要になってくる。
このことをより強く思わせるのは、国連が機能しなくなっていること。
常任理事国((中国、フランス、ロシア、英国、米国))の制度があり、その中で一カ国でも反対すれば、決議はなされない。
ミャンマーの問題では中国・ソ連が決議に反対し、中東の問題ではアメリカが反対する。
全ては自国との関係で判断が行われるため、パワー・バランスが拮抗してくると、事態は何も動かなくなる。
その一方で、一般の人々も、その時その場での感情をネット上で表現することができるため、そうした声が世論を形成する可能性も出てくる。
現代において、「判断力」を養うことは、ことのほか重要なテーマになっている。