
19世紀後半から始まった芸術観の革命は、20世紀に至り、全く新たな局面を迎える。
芸術がそれまでの芸術の枠組みを外れ、絵画であれば画布から自由になり、どこにでもある建物の壁に描かれたりもするようになる。
そうした芸術の第一歩になった作品が、マルセル・デュシャンの「泉」。
この作品は、2005年に、500人の有名なアーティストや美術史家によって「20世紀美術で最も影響を与えた作品」として選ばれた。
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19世紀後半から始まった芸術観の革命は、20世紀に至り、全く新たな局面を迎える。
芸術がそれまでの芸術の枠組みを外れ、絵画であれば画布から自由になり、どこにでもある建物の壁に描かれたりもするようになる。
そうした芸術の第一歩になった作品が、マルセル・デュシャンの「泉」。
この作品は、2005年に、500人の有名なアーティストや美術史家によって「20世紀美術で最も影響を与えた作品」として選ばれた。
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ルネサンスの時代から続いてきた再現芸術、つまり現実のモデルを再現することを基礎とする芸術の時代が、19世紀の後半に終わりを迎えた。
絵画に関しては、画布の上に表現された形象と色彩そのものが現実から自立し、それ自体としての価値を持つ芸術観が成立する。
そうした流れの中で、20世紀初頭のフォーヴィスムは色彩を中心にし、キュビズムは立体的な形体を中心に、作品の中に一つの世界を表現した。
1920年代に誕生するシュルレアリスム(超現実主義)では、現実への再接近が行われる。
超現実主義が現実への回帰だと考えるのは一見矛盾するように思われるが、しかし、現実を超えるということは、現実を前提としていることになる。
夢の世界と同じように、現実に不可思議な変形がなされ、理性では把握できない世界が生み出されたのだった。

現代アートでは、何が描かれているのかわからないし、絵画の理解を裏付ける物語は存在しない。
そうした点が、現代芸術を伝統的な芸術と区別する根本的な違いである。
では、現代アートにアプローチするためには、どうすればいいのだろうか。
作品を前にする時、理解しようとする必要はなく、ただそこに描かれているものをそのまま見るだけでいい。
頭でそうしたことがわかっていても、理解できず、何が描かれているのかわからないものを前にして、美を感じることは難しい。
その理由は、目が慣れていないから。
これから、目を慣らすために、20世紀初頭に誕生した二つの絵画の流れに属する絵を見ていこう。
一つは、フォービスム。もう一つはキュビスム。

現代アートは伝統的な絵画に対して革命を起こしたといえるほど、伝統の核心をなすコンセプトを破壊し、新しい芸術のあり方を提示した。
その新しさを理解するためには、何を壊したのか知る必要がある。
ここでは、描き方の変化として、遠近法を放棄したこと、描く題材に関しては、物語の下支えを取り払ったことを、確認していく。
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現代アートという用語がどのような美術作品をカバーしているのか、厳密に定義することは難しい。
ここでは、19世紀後半に起こった芸術に関するコンセプトの変化以降、20世紀に新たな潮流となった様々な美術作品を指すものとする。
現代アートは難しい、としばしば言われる。
実際、何を描いているのかわからないし、それ以前の絵画の基準では、美醜の区別もつかない。
もしピカソだと言われずにピカソの作品を見たら、素直に素晴らしいと思えるだろうか。
では、現代アートを楽しむための基本的な知識とは、どのようなものだろうか。
続きを読む私たちが何か異質なものを受容するとき、私たち自身が無意識に持っている感受性が自然に働き、異質な要素を何らかの形で変質させる。
うまくいけば、そうした受容から、新たなものが生み出される。
絵画を通して、異文化受容の一つのあり方を見てみよう。


No. 1はヨーロッパの風物を描いた絵画。
No. 2は花魁の絵。
では、どちらがヨーロッパ的で、どちらが日本的と感じるだろうか?

マリー・アントワネットの肖像画を数多く描いたことで知られる、エリザベート・ヴィジェ=ルブラン(1755-1842)。
彼女は、女性であるために、男性社会であったアカデミーになかなか入会できない等、不当な扱いを受けたこともあったが、画家としての活動を諦めることはなかった。
ヴィジェ=ルブランの作品の四分の三は肖像画であり、18世紀フランスのロココ絵画、しかも後期のロココ絵画を代表する画家の一人。
彼女の肖像画は、19世紀印象派のルノワールと同じように、描かれた人がナチュラルでありながら、より美しく見える印象を与える。そこで、彼女に描かれたいと願う貴族や大商人の女性達は数多かっただろう。
これから、600以上あると言われるヴィジェ=ルブランの肖像画の中から、自画像、娘のジュリーとの母子像、そしてマリー・アントワネットの肖像画を見ていこう。
続きを読む2020年7月6日からルーブル美術館が再開するそうです。
7月5日TF1、20Hのニュースで、10分間に渡り、再開に関するとても興味深いニュースを流していました。
普通では見ることのできない角度からのルーブル美術館もあります。ぜひご覧下さい。(Youtubeビデオとして、限定公開します。)
Le musée du Louvre, le plus grand et le plus visité au monde, va rouvrir ses portes à partir de ce lundi 6 juillet après plus de trois mois de fermeture dus à la crise du coronavirus. L’établissement en a profité pour se refaire une beauté.
Installation de nouvelles œuvres, dépoussiérages, nettoyage des verrières… Nos équipes ont assisté aux derniers préparatifs.
兵庫県小野市にある極楽山浄土寺の浄土堂は、東大寺の南大門と並び、鎌倉時代の大仏(天竺)様式を代表する建造物。
柱を貫通する長い貫(ぬき)を縦横に張り巡らせ、天井を張らずに高い吹き抜けとし、屋根裏の頂項まで見せた内部構造と、直線の流れを持つ屋根によって特徴づけられる。

平安時代の美は、京都の貴族文化の中で熟成した、総合芸術として確立していった。その様子を最も見事に表現しているものの一つが、平安時代末期に作成された「源氏物語絵巻」である。
「源氏物語絵巻」は当時の宮廷社会の様子を『源氏物語』のエピソードに則り美しく描き出しながら、『古今和歌集』の仮名序で紀貫之が言葉にした「生きとし生けるもの」の「言の葉」が、平安的美意識の根源にあることを示している。
言い換えれば、人間は自然の中で動物や植物と同じように現実に密着して生き、四季の移り変わりに心を託して歌い、描き、生きる。そして、そこに美を感じる。
まず、「宿木 三」を復元された絵で見てみよう。
