ボルケーゼ美術館の彫刻 アポロンとダフネ プロセルピナの略奪

ローマにあるボルケーゼ美術館には素晴らし彫刻が並んでいるが、なかでも「アポロンとダフネ」と「プロセルピナの略奪」には息を飲む美しさがある。
二つの作品とも、イタリア・バロックを代表するジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(1598−1680)の作品。
バロックらしい躍動感と細部の繊細さが見事に調和している。

Bernini Apollon et Daphné
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ネルヴァル 「デルフィカ」 Nerval « Delfica » 再生と待機

ミケランジェロ、デルポイの巫女

「シメール詩篇」に収められたソネット「デルフィカ」は、ネルヴァルの文学技法と思考を知るための、最良の詩だといえる。

技法を一言で言えば、本歌取り。
知を共有する人々であれば誰もが知っている言葉や事柄を取り上げ、それを変形することで、彼自身の言葉を作り出し、彼の思考を表現する。

思考の内容に関しては、再生や回帰。
しかし、再生を歌うとしても、その実現を待つのが、彼の姿勢である。
象徴的に言えば、ネルヴァルは生と死の間にある煉獄(limbes)にいる。

「デルフィカ(Delfica)」に関して言えば、ゲーテの「ミニョンの唄」とヴェルギリウスの『牧歌』第4巻を主な本歌とし、その題名によって、アポロンに仕えるデルポイの巫女(sibylle de Delphes)の神託が詩となっていることを示している。

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ハイドンのピアノ・ソナタ アルフレッド・ブレンデルの演奏

モーツアルトやベートーヴェンと比べると、ハイドンのピアノ曲は評価が低い。ピアノの練習のためとか、アマチュアのピアニストが弾く音楽だと思われている可能性もある。

しかし、実際に聞いてみると実に気持ちがいいし、葛藤や屈折がなく、素直で、清々しい感じがする。
ハイドンの楽譜にはまったく無駄がなく、最も少ない音符で多くのことを語るからだろう。
アフルレッド・ブレンデルが演奏するピアノ・ソナタ集の一曲「ファンタジア」を聞くと、そのことがすぐに感じられるだろう。

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Blame it on my youth 若さのせい

それを責めるなら、若さのせいにしてというフレーズが、フリレインとして繰り返されるBlame it on my youth.
ロマンチックな歌詞とロマンチックなメロディー。誰が歌ったも、誰が演奏しても、物憂い感じになる。

代表的なのは、ナット・キング・コールの歌声で歌われたBlame it on my youth.

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エルムノンヴィル ジャン・ジャック・ルソー公園 Parc Jean-Jacques Rousseau à Ermenonville

パリの北に位置するエルムノンヴィルは、ジャン・ジャック・ルソーが最後の時間を過ごした地。

現在ジャン・ジャック・ルソー公園があり、スイス生まれの思想家の愛した美しい風景の名残を楽しむことができる。

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スタイリッシュなショパン「練習曲」 Alessandro Deljavan joue ‘Études’ de Chopin

アレッサンドロ・デリャヴァン(Alessandro Deljavan)は、1987年生まれのイタリア人ピアニスト。
https://alessandrodeljavan3.welltempered.com/biography/

彼が演奏するショパンの「練習曲集」は、スタイリッシュで、とても現代的。
リリカルかつ情熱的なショパンを聞き慣れている耳には、とても新鮮に聞こえる。

Chants japonais de l’automne 秋を歌う和歌

Les Japonais sont particulièrement sensibles à la beauté de l’automne. La Preuve en est qu’il y tant de wakas (chants japonais) qui chantent cette saison aussi belle que langoureuse.

Voici quelques wakas de l’automne.

Le printemps ne connaît que la pleine floraison, l’automne est meilleur quant à la tristesse des choses (monono-awaré). (auteur inconnu)

春はただ 花のひとへに 咲くばかり、もののあはれは 秋ぞまされる (詠み人知らず)

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