カーメン・マクレエの「グレイト・アメリカン・ソングブック」は、いかにもジャズ・クラブという雰囲気を十分に味わわせてくれる。
録音は1972年、ロサンジェルスのジャズ・クラブ「ドンテズ」。
最初は「サテン・ドール」。チャック・ドマニコのベースとマクレエのヴォーカルのデュオが素晴らしい。
カーメン・マクレエの「グレイト・アメリカン・ソングブック」は、いかにもジャズ・クラブという雰囲気を十分に味わわせてくれる。
録音は1972年、ロサンジェルスのジャズ・クラブ「ドンテズ」。
最初は「サテン・ドール」。チャック・ドマニコのベースとマクレエのヴォーカルのデュオが素晴らしい。
リストの「コンソレーション(慰め)」第3番は、この上もなく穏やかで優しい曲。いつ聞いても、心に安らぎを与えてくれる。
誰がピアノを弾いても美しいのだけれど、ここではホロビッツの演奏で聞いてみよう。
詩は世界を美しくする。
芸術家、詩人は、自分の世界観(ボードレールの言葉では「気質」tempérament)に従って、作品を生み出す。
私たちは、その作品に触れることで、芸術家の世界観に触れ、感性を磨いたり、彼等のものの見方、感じ方を身につけることができる。
詩においても、そのことを具体的に体験することができる。
続きを読むボードレールの「腐った屍(Une Charogne)」は、とても奇妙な恋愛詩。
恋人と二人で道を歩いているとき、一匹の動物の腐った死骸を見る。蛆がたかり、肉体は崩れかけている。
そのおぞましい光景を描きながら、愛の歌にする。
どうしてそんなことが可能なのだろう?
続きを読むボードレールが歌う秋は、夏と冬の間にある中間の時。
夏の厳しい光の名残りに別れを告げながら、それと同時に、暗い冬が迫ってくる予感がする。
皮肉屋で繊細な詩人ボードレールは、そんなどっちつかずの時の不思議な感覚を綴り、愛する女性への愛の言葉とする。
続きを読む「ニューヨークの秋」は、ヴァーノン・デュークが1934年に作詞作曲し、ミュージカル« Thumbs up »の劇中歌として使われた。
その後、1949年にフランク・シナトラが歌ってヒットした。
いかにも秋を感じさせる曲で、多くのジャズマンが取り上げている。面白いのは、誰が取り上げてもあまり原曲のイメージを壊すことがなく、その分、歌や演奏自体の特徴がよくわかること。
シナトラの歌は、オーケストラをバックに、ゆったりとしている。ジャズというよりもポップス的な感じが強い。