
恋愛は12世紀のフランスで誕生した。
恋愛は人間に備わった自然な感情なのだから、恋愛が発明されたなどと言うのは馬鹿げていると考えるかもしれない。
実際、古代ギリシアの時代から、抒情詩人たちは激しい恋の感情を詩にしてきた。
柏の梢に吹き下ろす深山の嵐の如く
恋はわが胸を掻き乱す。(サッポー)
黄金なす愛欲の女神なくして何の人生ぞ、何の歓びぞ、
死なんかな、かの美わしきことどもの、過ぎにし夢と消え去れば、
秘めし恋、心込めたる贈り物、愛の臥床。 (エレゴス)
こうした詩句を読めば、恋愛がいつの時代にも存在したと考えるのが当たり前だろう。
では、12世紀にフランスで恋愛が発明されたというのは、間違った言葉なのだろうか。
続きを読む






