桃太郎と軍国主義 巌谷小波「桃太郎主義の教育」

猿、犬、そして鳥と一緒に旗を持つ少年のイラスト。旗には「日本一」と書かれている。

童話や昔話、童謡について、私たちはふつう、とくに何かを考えることなく、そのまま受け入れている。例えば、「桃太郎」であれば、「おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に」「どんぶらこっこ」といったフレーズが自然に頭に浮かぶ。また、記憶を探らなくても、「桃太郎さん 桃太郎さん お腰につけた 黍団子 一つわたしに 下さいな」といった歌詞を口ずさむことができる。いつ、誰に教えられたのかは覚えていないけれど、いつの間にか身についていて、物語や歌詞の意味を改めて考えることもない。

だからこそ、戦前には「桃太郎」が軍国主義を推進するために利用されていたと聞くと、驚いてしまう。その驚きの理由は、改めて唱歌を聴いてみると、歌詞の後半から受ける印象を通して理解できるに違いない。

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