摩耶山 神戸を見守る母なる山 1/2

神戸の北側にたたずむ摩耶山。現代では観光地として多くの人々を迎えるこの山も、歴史をたどれば、日本の信仰のあり方を今に伝える、静かな重みをもった霊域であることに気づかされる。

過去から現代へと続く時間の流れをたどるとき、山中に点在する諸地点は、単なる景観としてではなく、かつての信仰の記憶を宿す痕跡として立ち現れてくる。その痕跡は、古代の人々がいかに神仏とともに世界を理解していたかを、静かに物語っているようにも見える。

古代の山岳信仰から修験道、そして密教における胎蔵界曼荼羅の思想へと視点を移していくと、摩耶山が長い時間の中でどのように意味づけられてきたのかが、次第に浮かび上がってくる。その過程をたどることで、この山が「母なる山」として受け止められてきた背景についても、少しずつ理解が深まっていくように思われる。

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