ステイシー・ケント Stacey Kent 和らぎの声のジャズ・シンガー

ステイシー・ケント(Stacey Kent)は、ジャズ・ファン以外にはあまり知られていない歌手かもしれない。ニュージャージー州に生まれ、ロンドンで本格的に活動を始めてからは、英語、フランス語、ポルトガル語を駆使して歌い、ジャズのみならず、ポップスやボサノヴァなどジャンルを超えた活動を展開している。日本出身のノーベル賞作家カズオ・イシグロのお気に入りの歌手としても知られ、彼が作詞を手がけた楽曲もある。

幸いなことに、YouTubeにはステイシー・ケント自身の公式チャンネルがあり、彼女の楽曲を自由に楽しむことができる。
ここではまず、フランス語のアルバムRaconte-moiから« Le Jardin d’hiver »を聴きながら、彼女の歌声に耳を傾けてみよう。画面にはフランス語の字幕も表示される。

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ショパン自筆のワルツの発見

ショパンのこれまで知られていなかったワルツが、ニューヨークのモルガン図書館・博物館の保管庫から発見されたという記事が、2024年10月27日The New York Timesに掲載されている。

曲はイ短調のワルツだが、48小節で、長さにして80秒しかない。また、冒頭近くにショパンには珍しいfff(フォルティッシシモ:極めて強く)という記号が置かれている。
しかし、未完成作品ではなく、完成作であり、ショパンが20代前半だった1830年から1835年にかけて書かれたのではないかと、専門家によって推定されている。

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ジャズの楽しさ 上原ひとみ Hitomi

ジャズはインプロヴィゼーション(即興)の音楽で、楽譜があったとしても、その時その場の雰囲気の中でインスピレーションが湧きだし、自由な演奏が繰り出される。

ジャズ・ピアニスト上原ひとみが、そんなジャズの本質を見せている場面がyoutubeにアップされている。
すでに1度紹介したことがあるのだが、少し別の映像を付け加えて、もう1度紹介したい。(ジャズの楽しさ インプロヴィゼーションとリズム感

彼女は最初の演奏にあまり満足できなかったらしく、同じ曲をもう1度弾き直す。そんな時、彼女の身体の中から音楽が流れ出している、といった感じがする。
その後、今まで一度も弾いたことがない曲「マイ・ウエイ」をたどたどしく弾き始めるのだが、途中から見事なインスピレーションへと進んでいく。

それからもう一つ。上原ひとみがピアノを弾く時はいつでも楽しそうだ。本当に心の底から演奏を楽しんでいる様子が感じられる。
ジャズの楽しさはこれだ! 彼女の演奏を聴いて思わずそう言いたくなる。

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アンヌ・シラ 今フランスで一番歌声が美しい歌手 Anne Sila  La plus belle voix de la France d’aujourd’hui

個人的に今のフランスで一番歌声が美しいと思える歌手はアンヌ・シラ(Anne Sila)。
フランスではよく知られているが、日本ではまったくといっていいほど無名なので、彼女の歌を少し紹介してみたい。

 S’il suffisait d’aimer

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What a wonderful world 「この素晴らしき世界」とその背景

ルイ・アームストロングが歌うWhat a wonderful worldは、「この素晴らしき世界」という曲名で日本でもよく知られている。
歌詞を辿ると、穏やかで美しい世界の様子が描かれ、« I see friends / shaking hands / saying,”How do you do ?” / They’re really saying / “I love you”と、愛を歌っている。

ほぼ同じ題名の曲( What a ) Wonderful world が、サイモンとガーファンクル、そしてジェームズ・テーラーによって歌われたことがある。
学校で勉強する色々な教科のことはよくわからない(Don’t know much about … )し、自分は成績がいい生徒(’A’ student)ではないけれど、でも、1+1が2ってことは知っているし、ぼくが君を愛していることも知っている、だから、その1が君と一緒で、君がその1である僕を愛してくれたらいいなと、こちらの歌も愛を歌っている。

どちらの場合も、youが大好きな君であるのが最初の意味だが、その背景にはもっと大きなyouがある。二つの曲の背景にあったのが、差別や偏見に満ち、戦争が起こり、人間と人間が対立する社会情勢だったことが分かると、歌の意味がもっとはっきりと伝わってくる。

最初に、ルイ・アームストロングとアート・ガーファンクルたちの歌を聴いてみよう。

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レイモン・クノー 「もし思っているなら」 Raymond Queneau « Si tu t’imagines » Carpe diemのパロディ

« Si tu t’imagines »は、レイモン・クノーが1946年に出版した詩集『運命の瞬間(L’Instant fatal)』の中に収められた一編。その際のタイトルは、« C’est bien connu »。
その後、「枯葉」で知られるジョゼフ・コズマが曲をつけ、ジュリエット・グレコが歌った。

詩のテーマは、古代ローマから伝わる文学のテーマ「carpe diem(saisir le jour、今を掴め)」。
(参照:Carpe diem カルペ・ディエム 今を生きる

レイモン・クノーは、いかにも『地下鉄のザジ』の作者らしく、16世紀の詩人ピエール・ド・ロンサールの有名な詩「あなたが年老い、夕べ、燭台の横で(Quand vous serez bien vieille, au soir, à la chandelle)」などを下敷きにしながら、20世紀中頃の口語や俗語を交え、音が耳に残るパロディ作品を作り上げた。
(参照;ロンサール 「あなたが年老い、夕べ、燭台の横で」 Pierre de Ronsard « Quand vous serez bien vieille, au soir, à la chandelle » 

幸い、youtubeには、ジュルエット・グレコが1961年に東京で公演した際の映像がアップされている。彼女の表情が表現豊かに変化する様子を見るだけで、少女の瑞々しさと老婆の衰えとの対比を描いた詩句の内容が伝わってくる。だからこそ、今すぐに、「命のバラを摘め」 « cueille les roses de la vie »、と。

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ミスタンゲット Je suis de Paris 1936年 ムーラン・ルージュの舞台

宝塚歌劇団がモデルにしたと言われているミスタンゲット。彼女が”Je suis de Paris”をムーラン・ルージュの舞台で歌った際の映像を見ることができる。

“Oui, je suis d’ Paris”

Quand on m’voit
On trouve que j’ai ce petit je n’sais quoi
Qui fait qu’souvent l’on me fait les yeux doux
Ce qui me flatte beaucoup.

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楽しいヴァイオリン

とても面白いyoutubeビデオに出会ったので、紹介したい。

フランスのヴァイオリニスト、エスター・アブラミ(Esther Abrami)が、同じヴァイオリンを使い、500ドルから160.000ドルの弓を変えて弾き、Can you hear the difference between a cheap and expensive violon bow ?というもの。

もう1つは、ヴァイオリンを聞いて猫たちがどんな反応をするでしょうか、というもの。

こんな風に聞くと、クラシック音楽も身近になってくる。

癒やし 大江健三郎 大江光の音楽 村上春樹

ある時期から日本で「癒やし」という言葉が爆発的に使われるようになった。
しかし、その言葉があまりにも一般化したために、いつ頃から、誰の影響で、これほど普及したのか、きっかけが忘れられているように思われる。

私の個人的な経験では、「癒やし」という言葉は、大江健三郎が1980年代に発表した作品群、とりわけ『「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち』や『新しい人よ眼ざめよ』などの中で集中的に用いたのように記憶している。
それらの作品群の中心にいる存在は、光(ひかる)と呼ばれる障害を持つ子供。大江自身の子供がモデルになっている。

1994年に大江がノーベル賞を受賞した際の講演「あいまいな日本の私」で、「光の作品は、わが国で同じ時代を生きる聴き手たちを癒し、恢復させもする音楽」と述べたことから、一般のメディアでも「癒やし」という言葉が広く流通するようになったのではないかと思われる。(「癒やし」と「癒し」、どちらの表記も使われる。)

大江光の音楽は、今ではあまり聞かれなくなってしまったが、聴く者の胸の奥まで届く、優しい響きを持っている。

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Who can I turn to (when nobody needs me) 誰に頼れば?

« Who can I turn to (When nobody needs me) »は題名の通り、誰にも言えない気持ちを、愛する人に語るようでいて、実は自分にこっそりと語りかけている曲。
悲しいけれど、しっとりとし、美しい。

Tony Bennettの歌声を聴きながら歌詞を見てみよう。英語がやさしく聞こえる。(二重の意味で。)

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