癒やし 大江健三郎 大江光の音楽 村上春樹

ある時期から日本で「癒やし」という言葉が爆発的に使われるようになった。
しかし、その言葉があまりにも一般化したために、いつ頃から、誰の影響で、これほど普及したのか、きっかけが忘れられているように思われる。

私の個人的な経験では、「癒やし」という言葉は、大江健三郎が1980年代に発表した作品群、とりわけ『「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち』や『新しい人よ眼ざめよ』などの中で集中的に用いたのように記憶している。
それらの作品群の中心にいる存在は、光(ひかる)と呼ばれる障害を持つ子供。大江自身の子供がモデルになっている。

1994年に大江がノーベル賞を受賞した際の講演「あいまいな日本の私」で、「光の作品は、わが国で同じ時代を生きる聴き手たちを癒し、恢復させもする音楽」と述べたことから、一般のメディアでも「癒やし」という言葉が広く流通するようになったのではないかと思われる。(「癒やし」と「癒し」、どちらの表記も使われる。)

大江光の音楽は、今ではあまり聞かれなくなってしまったが、聴く者の胸の奥まで届く、優しい響きを持っている。

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Who can I turn to (when nobody needs me) 誰に頼れば?

« Who can I turn to (When nobody needs me) »は題名の通り、誰にも言えない気持ちを、愛する人に語るようでいて、実は自分にこっそりと語りかけている曲。
悲しいけれど、しっとりとし、美しい。

Tony Bennettの歌声を聴きながら歌詞を見てみよう。英語がやさしく聞こえる。(二重の意味で。)

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トニー・ベネット Tony Bennett

2023年7月21日にトニー・ベネット(1926-2023)が亡くなったというニュースが、様々なメディアで報じされていた。享年96歳。
彼は長いキャリアの中で数多くの賞を受賞し、数年前まで現役だったので、代表作を数え上げればキリがない。

そんな中で、ジャズ・ファンとしては、やはりビル・エヴァンスと共演した2枚のアルバムをつい聴きたくなる。
幸い、youtubeには、complete recordingsがアップされているので、二人の素晴らしい演奏を全て聴くことができる。

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ヴェルレーヌ「シテール島」Verlaine « Cythère »と音楽 クープラン ドビュシー サティ プーランク

ポール・ヴェルレーヌの「シテール島(Cythère)」は、1869年に出版された『艶なる宴(Fêtes galantes)』の中の一編で、ロココ絵画の雰囲気を19世紀後半に再現している。

19世紀前半、ルイ15世やルイ16世の時代の装飾様式をロココ(rococo)と呼ぶようになったが、ロココは時代遅れ様式というニュアンスを与えられていた。
そうした中で、一部の人々の間で、18世紀の文化全体を再評価する動きが生まれ、ロココ絵画に言及する美術批評や文学作品も現れるようになる。

アントワーヌ・ヴァトーの「シテール島の巡礼(Le Pèlerinage à l’île de Cythère)」は、18世紀の前半に、「艶なる宴(fête galante)」という絵画ジャンルが生まれるきっかけとなった作品だが、19世紀前半のロマン主義の時代、過去への追憶と同時に、新たな美のモデルとして、文学者や評論家によって取り上げられるようになった。

美術評論家シャルル・ブランは、「艶なる宴の画家たち(Les peintres des Fêtes Galantes)」(1854)の中で、以下のように述べている。

Éternelle variante du verbe aimer, l’œuvre de Watteau n’ouvre jamais que des perspectives heureuses. (…) La vie humaine y apparaît comme le prolongement sans fin d’un bal masqué en plein air, sous les cieux ou sous les berceaux de verdure. (…) Si l’on s’embarque, c’est le Départ pour Cythère.

「愛する」という動詞の果てしない変形であるヴァトーの作品は、幸福な光景しか見せることがない。(中略) そこでは、人間の生活は、野外で、空や緑の木立の下で行われる仮面舞踏会の、終わりのない延長のように見える。(中略) もし船に乗って旅立つとしたら、それは「シテール島への出発」だ。

こうした記述を読むと、愛の女神ヴィーナスが誕生後に最初に訪れたといわれるシテール島が、恋愛の聖地と見なされていたことがわかる。

ヴェルレーヌも、ロココ美術復興の動きに合わせ、彼なりの『艶なる宴』を作り出した。
そこでは仮面舞踏会での恋の駆け引きが音楽性豊かな詩句で描き出され、「シテール島」においても、無邪気で楽しげな恋の場面が目の前に浮かび上がってくる。

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メロディ・ガルド パリでの活動

アメリカのジャズ歌手メロディ・ガルドが、コロナ禍の間パリに住み、録音やコンサートをしたことを紹介したニュース。

Melody Gardot, la voix envoûtante

Intemporelle, sa voix, son swing, le décor et jusqu’à sa silhouette glamour, Melody Gardot poursuit son récit jazzy.

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ルビー・ブラフ Ruby Braff 気持ちよくスイングするトランペット

ルビー・ブラフ(Ruby Braff)は1927年生まれのジャズ・トランペッターで、1940年代後半から音楽活動を始め、2003年に亡くなった。

彼がギタリストのジョージ・バーンズ(George Barnes)と組んで録音したロジャース・アンド・ハートの楽曲集 ‘ Salutes Rodgers and Hart ‘ に収められた演奏は、とても気持ちが良い。
その中の一曲 ‘Mountain Greenery’を聴くだけで、ルビー・ブラフのトランペットの心地よさを感じることができる。

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What is this thing called Love? 恋とは何でしょう

What is this thing called Love ?(Loveって呼ばれてる、これって何?)は、1929年、ミュージカル『ウェイク・アップ・アンド・ドリーム』のためにコール・ポーターによって作曲された曲。
1929年は昭和4年。それから90年以上経った今でも、ジャズのスタンダードとして演奏され続けている。

メロディ・ガルドーが2021年に出したSunset in the Blueのデラックス・エディションに収められたWhat is this thing called Love。原曲の雰囲気を保ちながら、しかし 現代の曲になっている。

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セリーヌ・ディオン Céline Dion

カナダ出身でフランス語を母語とするセリーヌ・ディオンが、フランスで人気歌手になり、次にアメリカに進出して世界的な歌手へと変貌していく姿を描いた番組(フランス語)。とりわけ、プロデューサーでもあり、夫でもあるルネ・アンジェリルとの関係が綿密に描かれている。(前半、後半とも約50分)

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Everything happens to me エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー

Everything happens to meを日本語にしたら、「ぼくには嫌なことしか起こらない」といった感じだろうか。
道を歩いていたら黒猫を見るところから始まり、ゴルフの予定を入れると雨が降る。パーティをすると上の階の人から文句を言われる。風邪をひいたり、電車に乗り遅れたり、等々。愛する人に電話をし、電報を送ると、彼女から来たのは別れの手紙。しかも着払い!
Everythingというのは、そんな悪いことばかり。

ウディ・アレンの「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」では、生まれ育った街ニューヨークが住みにくくて田舎の大学に行った主人公ギャツビー(ティモシー・シャラメ)が、週末にニューヨークに戻り、元カノの妹で、とても感じの悪いチャン(セレナ・ゴメス)の家に行き、そこにあったピアノで弾き語りする場面で、Everything happens to meが使われている。
ティモシー・シャラメは、歌の上手な素人っぽさをよく出してる。

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