
『徒然草』第52段で、兼好法師は、仁和寺(にんわじ)の僧侶の話を取り上げ、現代にも通用する一つの教訓を提示している。
その挿話を、兼好の語り(1)、仁和寺の法師の言葉(2)、教訓(3)という、三つの部分に分けて、読み解いていこう。

『徒然草』第52段で、兼好法師は、仁和寺(にんわじ)の僧侶の話を取り上げ、現代にも通用する一つの教訓を提示している。
その挿話を、兼好の語り(1)、仁和寺の法師の言葉(2)、教訓(3)という、三つの部分に分けて、読み解いていこう。

清岡卓行の『手の変幻』(美術出版、1966年)に収められた「腕失われた両腕――ミロのヴィーナス」が高校の国語教科書にしばしば採用されていることから、「1/2」では、その文章に書かれている内容をできるかぎり綿密に読み解く過程を示してきた。それは、高校生だけでなく、一般の読者にとっても読解の出発点となるものだからである。
清岡卓行 ミロのヴィーナス 解読からリテラシーへ 1/2
しかし、読解はそこで終わるわけではない。
文章の内容を理解したうえで、その考え方や前提そのものを問い直してみることもまた、読解の重要な営みだからである。ここでは、そのような批判的な読みの力を「リテラシー」と呼ぶことにする。
現代社会では、さまざまな情報が絶えず流れ続けている。その中で、リテラシーを身に付け、言葉の背後にある前提や価値観を吟味し、一人ひとりが主体的に考える力を養っていくことが求められている。
リテラシーの第一歩となるのは、「疑う力」である。
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