
ラ・ロシュフコーの『箴言集』のエピグラフには、こんな言葉が上げられている。
Nos vertus ne sont, le plus souvent, que des vices déguisés.
我々の美徳は、ほとんどの場合、偽装された悪徳にすぎない。

ラ・ロシュフコーの箴言は、こんな風に、物事を斜に構えて眺める皮肉な態度につらぬかれている。
この17世紀のモラリストに対して、太宰治は、「ラロシフコーなど讀まずとも、所謂、「人生裏面觀」は先刻すでに御承知である。眞理は、裏面にあると思つてゐる。」と書き、物事には裏表があることなどわかっていると毒づいたことがある。
https://bohemegalante.com/2019/06/27/datai-la-rochefoucauld/
太宰が言う「人生裏面觀」は現在でも通用するが、17世紀のフランスにおいては、とりわけ必要とされるものだった。
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