クローデルのお地蔵様

ポール・クローデル(1868−1955)は、フランス大使として1921年から27年まで日本に滞在し、日本の文化を深く理解したフランスの作家。
また、彼は敬虔なカトリック教徒でもあり、西洋的な感性と東洋的な感性の出会いを体現している。

そのクローデルの『百扇帖』Cent phrases pour éventailsと題された詩集の中に、お地蔵さまをうたった詩がある。

La nuit
Approche ta joue de ce bouddha de pierre
et ressens combien la journée a été brûlante


頬を石の仏様に近づけてごらん
感じてごらん 今日の日差しがどんなに強かったか

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文学とバッハ

「大きな書店(La grande librairie)」というフランスのテレビ番組で、文学と音楽について、俳優のファブリス・ルキーニ(Fabrice Luchini,)が語る回があった。
その中で、ピアニストのクレール=マリ・ル・ゲ(Claire-Marie Le Guay)とヴァイオリン奏者ルノー・カピュソン(Renaud Capuçon)が、バッハの「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第3番ホ長調 BWV 1016, III. Adajo ma non tanto」を演奏している映像がある。

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ルソーの夢想 自然との一体化 Jean-Jacques Rousseau et ses rêveries

ジャン・ジャック・ルソー(Jean-Jacques Rousseau, 1712-1778)は、最晩年に、『孤独な散歩者の夢想』(Rêveries du promeneur solitaire)という作品を執筆した。それは、自分の生涯を赤裸々に語る『告白』(1782-89)の後に書かれ、過去を振り返りながら、自己の内面の動きを綴ったものだった。

この作品の「第5の散歩」の章では、人々から迫害されたルソーが、スイスのビエンヌ湖(Lac de Bienne)にあるサン・ピエール島(île de Saint-Pierre)に滞在し、湖の畔で夢想にふける場面が描かれている。
そこで彼は、波の音と自分の心臓の鼓動が一つになり、至福の時を体験する。

それは、自己と自然が一体化し忘我に達する瞬間であり、その体験が非常に美しい文章で描かれている。音楽性も大変に優れていて、スイスの湖の畔に座る「私」の心の鼓動と波の動きが重なり合う波長が、文章のリズムによって見事に表現される。

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オルフェウスとイザナギ 妻を求めて地獄に下る二人の夫

地獄下りの物語は様々な神話として残されている。
その中で、オルフェウスとイザナギは、亡くなった妻を求めて地下世界に下るという点で共通している。
その一方で、違いも大きい。

オルフェウスは地獄の王の許可を得て、愛するエウリュディケを地上に連れ戻そうとする。

Jean-Baptiste Corot, Orphée ramenant Euridce des Enfers

イザナギは闇の中でウジ虫がたかったイザナミの姿を見、恐怖のあまり一目散に逃げ出す。

妻を求めての地獄下りという同一のエピソードに基づきながら、全く違う展開をたどるギリシア神話と日本の神話を通して、どのようなことが見えてくるのだろうか。

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ヴェルレーヌと音楽 フィリップ・ジャルスキー Verlaine et la musique Philippe Jaloussky

ポール・ヴェルレーヌは、詩における音楽の重要性を強く意識し、「詩法」« Art poétique »の中で、「何よりも先に音楽を」(De la musique avant toute chose)と主張した。
https://bohemegalante.com/2019/06/16/verlaine-art-poetique/
実際、ヴェルレーヌの詩句は、多くの作曲家によって曲を付けられている。

文学を扱うフランスのテレビ番組’ La Grande Librairie’で、カウンターテナーのフィリップ・ジャルスキーが、ジェローム・デュクロのピアノをバックに、「グリーン」(アンドレ・カプレ作曲)を歌い、その後で少しだけではあるが、ヴェルレーヌの詩と音楽について語っている。

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雲雀 万葉集の和歌とトゥルバドゥールの詩を通してみる日仏の美的感性

雲雀が出てくる日本とフランスの詩を比べ、二つの国の感受や思想の違いを垣間見ていこう。

一つは、『万葉集』に収録されている、大伴家持(おおとも の やかもち、718年頃~785年)の句、「うらうらに」。

もう一つは、12世紀南フランスのトゥルバドゥール、ベルナール・ド・ヴァンタドゥールBernard de Ventadour、1145-1195)の「陽の光を浴びて雲雀が」。
トゥルバドゥールとは、ラング・ドックと呼ばれる南フランスの言語を使い、新しい恋愛の概念を生み出した、作曲家・詩人・音楽家。ヴァンタドゥールは、その代表的な詩人の一人である。

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ペール・ラシェーズ墓地 Cimetière du Père Lachaise

日本では考えられないが、パリに住む人々は散歩の場所に墓地を選ぶことがある。多くの有名人の墓があるペール・ラシェーズ墓地はその代表。

この墓地はとても気持ちのいい散歩道になっていて、しかも巨大。春や秋、天気のいい日にのんびりとした時間を過ごすことができる。

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ボードレールの墓 モンパルナスの墓地 Le tombeau de Charles Baudelaire dans le cimetière de Montparnasse

6番線のメトロでエドガー・キネの駅を下り、エドガー・キネ通りを少し歩くと、モンマルトルの墓地がある。
https://fr.wikipedia.org/wiki/Cimetière_de_Montmartre

入り口を入り、最初の通りを右に曲がり、突き当たりを左に曲がる。そこから数歩のところにシャルル・ボードレールの墓がある。

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ラマルティーヌ「湖」Lamartine « Le Lac » ロマン主義的抒情 

1820年に発表されたラマルティーヌの「湖」« Le Lac »は、ロマン主義的抒情詩の典型的な作品。この詩を読むと、フランス・ロマン主義の本質を知ることができる。

詩の内容は、失われた幸福を懐かしみ、それが失われたことを嘆くというもの。
昨年、愛する人と二人で幸福な時を過ごした。その湖に今年は一人でやってきた。時は否応なく過ぎ、幸福な時は失われてしまった。その悲しみを抒情的に歌う詩である。

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