フランツ・リスト 「コンソレーション」Nº. 3

リストの「コンソレーション(慰め)」第3番は、この上もなく穏やかで優しい曲。いつ聞いても、心に安らぎを与えてくれる。

誰がピアノを弾いても美しいのだけれど、ここではホロビッツの演奏で聞いてみよう。

続きを読む

詩は世界を美しくする  ネルヴァル ボードレール 村上春樹 ビリー・ホリデー

詩は世界を美しくする。

芸術家、詩人は、自分の世界観(ボードレールの言葉では「気質」tempérament)に従って、作品を生み出す。
私たちは、その作品に触れることで、芸術家の世界観に触れ、感性を磨いたり、彼等のものの見方、感じ方を身につけることができる。

詩においても、そのことを具体的に体験することができる。

続きを読む

ニューヨークの秋 Autumn in New York

「ニューヨークの秋」は、ヴァーノン・デュークが1934年に作詞作曲し、ミュージカル« Thumbs up »の劇中歌として使われた。
その後、1949年にフランク・シナトラが歌ってヒットした。

いかにも秋を感じさせる曲で、多くのジャズマンが取り上げている。面白いのは、誰が取り上げてもあまり原曲のイメージを壊すことがなく、その分、歌や演奏自体の特徴がよくわかること。

シナトラの歌は、オーケストラをバックに、ゆったりとしている。ジャズというよりもポップス的な感じが強い。

続きを読む

マルティーニ作曲「愛の喜び」 « Plaisir d’amour » de Martini

「愛の喜び」はジャン・ポール・マルティーニ(1741ー1816)の代表作。
彼はドイツ生まれだが、活躍したのはフランス。お墓は、パリのペール・ラシェーズ墓地にある。

Plaisir d’amour ne dure qu’un moment, 愛の喜びは一瞬しか続かない。
Chagrin d’amour dure toute la vie.  愛の悲しみは一生続く。

単純だけれど、素直に心に飛び込んでくるこの歌詞は、フロリアン(ジャン・ピエール・クラリス・ド、1755ー1794)の中編小説「セレスティンヌ」から取られた。

吉田秀和が『永遠の故郷 真昼』のために選んだのは、エリザベート・シュヴァルツコプスの歌うもの。

続きを読む

ペルゴレージ 「サルヴェ・レジーナ」  ジョルジュ・サンドと音楽

ジョルジュ・サンドはショパンの恋人。リストたち多くの音楽家と友人でもあった。そうした環境の中で、素晴らしい音楽に触れ、センスを養っていったことだろう。
サンドの『コンシュエロ』は音楽小説という側面を持っている。主人公コンシュエロが最初に登場する場面では、幼い彼女にペルゴレージの「サルヴェ・レジーナ」を歌わせる。その後、知識があり、多くの経験をし、熱狂的な歌唱ではなく、無邪気な子どもの歌い方を称揚する。そこにサンドの音楽観が現れている。

18世紀ナポリ学派の作曲家ペルゴレージ。彼の「サルヴェ・レジーナ」へ短調を聞くと、その美しさに心を動かされる。
サンドに教えてもらった一曲。

続きを読む

モンテヴェルディ 「オルフェオ」 Monteverdi « Orfeo » バロック・オペラの先駆け

Nicolas Poussin, L’Inspiration du poète

1607年に初演されたモンテヴェルディのオペラ「オルフェオ」。

モンテヴェルディは、オペラという形式の中で、音楽に劇的な表現を与え、ルネサンス音楽からバロック音楽への橋渡しをした。

物語は、ギリシア神話のオルフェウスの話に基づいている。

演奏は、レ・ザール・フロリッサン(Les Arts Florissants)。
ウィリアム・クリスティによって設立された古楽器オーケストラ及び合唱団。

続きを読む

バッハ「無伴奏チェロ組曲」 パブロ・カザルス演奏 Bach Suiten für Violoncello solo Pablo Casals

パブロ・カザルスは、バッハの「無伴奏チェロ組曲」の再評価に貢献した、20世紀最高のチェリスト。
日本のwikipediaに書かれている記述によると、有名な指揮者のフルトヴェングラーが、「パブロ・カザルスの音楽を聴いたことのない人は、弦楽器をどうやって鳴らすかを知らない人である」と言ったという。

1936年に録音された「無伴奏チェロ組曲」の全曲版。

続きを読む

ラヴィ・シャンカール Ravi Shankar インドの音楽

ラヴィ・シャンカールは、1960年代に世界的な名声を博したシタール奏者。
インドの文化を世界に広めるために大きな貢献をした。

ビートルズのジョージ・ハリスン、ボブ・ディラン、レオン・ラッセルや、クラシック音楽のユーディ・メニューイン(バイオリン)と競演したり、ジャズのジョン・コルトレーンに大きな影響を与えた。

続きを読む

ビル・エヴァンス パリ 1972年  Bill Evans in Paris 1972

信じられないとしか言いようがないが、1972年にパリで演奏するビル・エヴァンスの姿が、youtubeにアップされている。
ベースはエディー・ゴメス、ドラムスはマーティー・モレル。

Maison de la Radioで2月に録音された演奏は、Bill Evans Live in Paris 1972という題名で、3枚のレコードで発売されていた。
レコードのジャケットがいかにもフランスっぽい。Francis Paudrasのデザインだという。

今、LPレコードを3枚買うと、値段は3万円を超えたりする。CDでも1万円くらい。それがyoutubeではタダ。ありがたい時代だと痛感。

Summertime サマータイム

「サマータイム」は、ジョージュ・ガーシュインの1935年のオペラ「ポギーとベス」の冒頭で歌われる曲。生まれたばかりの赤ん坊にクララが歌いかけるブルース調の子守歌。
1920年代のアメリカの黒人たちの悲惨な生活を背景に、子どもの成長を祈る歌詞が綴られている。

1936年、ビリー・ホリデーによって歌われ、ジャズの曲として人気を博した。
ここではノラ・ジョーンズのピアノと歌で聴いてみよう。

続きを読む