
韻文詩「空腹(Faim)」と「狼が叫んでいた(Le loup criait)」は、空腹を歌う詩。
二つの詩とも、内容はただ「腹へった!」というだけ。
そんな空虚な内容を、軽快で、音楽性に満ち、スピード感に溢れた詩句で綴っていく。
ランボーは、意味よりも表現にアクセントを置き、これまでの詩法に違反したとしても、スタイリッシュな詩句を口から紡ぎ出す。
その詩句の魅力に引き寄せられた読者は、何らかの意味があると信じ、読者自身で意味を考え出す。
それがランボーの詩句の意味となり、意味が重層化され、ランボーの詩の中に堆積してきた。
ランボーは、『地獄の季節』の散文でも、同じ作業を行う。
二つの詩に続く散文は、とりわけ魅力的に響く。










